こんにちは。大学生(19歳)から投資を始めた鈴木梨々です。
投資を始めたいと思ったあなたが真っ先に考えるのは、株式売買でしょう。
株を買えば配当金がもらえたり、値上がりしたら売ったりで、利益を得られますよね。
「未成年のうちから投資を始めて、資産形成したい!」
「あわよくば働かなくて良いくらいお金持ちになりたい…!」
そんな気持ち、よーく分かります。
今回の記事では、「未成年から持っておくべき資産3選」をご紹介します。
・NTT株
・投資信託
・好きな企業の株
・「まだ」投資しない
箇条書きには4つありますが、わたしが挙げる選択肢としては「個別株」「投資信託」「投資しない」の3択です。
NTT株という選択
なぜ初の投資でNTT株なのか
NTT(証券コード9432)の現在の株価→180円くらい(2024/3/5)
NTT(9432)をすすめる理由として、
「通信事業でシェアが第1位(業界のトップ)」
「国が株の1/3を保持している(NTT法)」
の2点があります。
通信事業でシェアが第1位(業界のトップ)
「通信事業でシェアが第1位」は、NTTが通信キャリアでいちばん多くの人に使われているということです。
2021年~2022年においては、売上高ナンバーワンで、2位のソフトバンクの2倍と圧倒的な差がありました。
また、通信事業という人々の生活に大きく関わるインフラなので、株価があまり大きく値上がり・値下がりする…ということが起こりにくいと考えられます。
株価の変動を狙って売買するキャピタルゲインより、保有し続けて配当金をもらうインカムゲイン向けの銘柄です。
学校にいるときは中々株価が見られないでしょうし学校生活に集中したいでしょうから、売上高や業績が安定している会社選びをおすすめします。
国が株の1/3を保持している(NTT法)
「NTT法」は聞きなれない方も多いかもしれません。
一言でまとめれば、「日本政府がNTTの株の全体の1/3を保有する」というルール。
NTTには日本政府という大株主がいるので、いきなり倒産する可能性はとても少ないと思いませんか?
これからNTT法がなくなる可能性もありますが、現状では、ハイリスクハイリターンな株式という商品にしてはありえないくらい「国のお墨付き」なのがNTTの株なのです。
NTTなら、値動きをみた短期的な売買でも、「とりあえず持ってよう」の長期的な投資も、どちらもしやすいでしょう。
1万円で株の1単元である100株を買うのは無理ですが、あの有名なNTTを少額で50株以上も買えるのはすごいことです。
これからあなたが投資を始めたいなら分かってて欲しいこと
今回提示している3つの選択肢で、唯一銘柄(特定の会社)であるNTT(9432)。
投資の相談では、ほんとうは答えを銘柄で教えない方が良いのです。
理由のひとつは、おすすめする根拠が撤回されたり(NTT法廃止のように)、経済の世界では昨日までの安心やルールがあっさり覆されることがあるから。
そしてもうひとつの理由。
こちらがメインですが…教えられた銘柄でなんとなく投資をすると、「考える力が育たず」に「基準がない投資になってしまう」から。
「最近の株価は?」「決算短信(企業の業績が載る決算表の簡略バージョン)読んだ?」
など、その会社の価値を確認させる方がその人のためになります。
しかし、今回は費用1万円と少額で安定性がある企業となると、わたしが知っているものだとNTTしかありませんでした。
これから投資を始める人が「テンバガー(株価10倍)を目指すぞ!」とマイナーな会社の株を買うより、まずNTTの株で投資の第一歩を、ということです。
大きな利益を狙ってよく理解していないものに手を出さない、これはあらゆる投資に共通する考え方です。
そして、この記事で2番目に大切なことです。
投資信託は王道の資産形成
投資信託とは、株のつめあわせパックのこと。
さきほどNTTという企業の株を紹介しましたが、投資信託はいろんな企業の株がまとまってひとつの商品とされています。
投資信託は2種類のタイプがあります。
「配当金がもらえる(受取型)」
「配当金が投資信託の買い増しに使われる(再投資型)」
です。
投資信託は資産形成に最適といわれますが、それにあてはまるのは再投資型。
なぜなら、配当金が投資信託の買い増し(再配当)に使われる場合、税金がかからないから。
再投資される配当金に税金はかからないですが、お金としてもらえる配当金には税金がかかります。
再投資型の方が、20.315%の税金が引かれた配当金(現金)を受け取るより、多くの資産になるのです。
再投資は決算日に行われる(年に1、2回)なので、お金を貯めてあとから買うより、素早く買うことで資産を増やせます。
投資信託に限っては、まとまったお金を用意するより少額でも買ってみることが大切です。
【NISA】長期視点が大事だけど、未成年だとタイムリミットがちょっと不利かも?
投資信託と切って離せないのが、新NISA。
NISAとは、NISAの口座での売買(1800万円分まで)で得た利益に税金がかからない制度です。
2024年から新NISAが始まり、大人は今までに買ってきた株や投資信託を売却しNISA口座で買い直しています。
1800万円分の投資信託を買い、再投資が繰り返され元本より多くなった投資信託を少しずつ売る…という計画を立てている大人は多いです。
NISAの口座で買った1800万円の商品は課税されないのですから、あなたも同じ戦略ができます。
ただし、NISAは18歳からなので、
・未成年のうちは課税される特定口座で投資信託を買う
・18歳になったら売却して同じ商品をNISAで買う
ことになります。
しかし、あなたが18歳の誕生日に証券口座を見たら、特定口座の評価損益がマイナスになっている可能性があります。
平たく言えば、18歳になったとき、もしかしたらあなたの持つ投資信託が値下がりしているかもしれません。
損を受け入れてすぐにNISAに移すか、プラスに転じるまで課税口座で待つか。
それはあなた次第です。
損するのを分かっていて売却したら投資額より少ない現金が返ってきます。
プラスになるまで待っていたら、タイミングによっては
「NISAに移せるようになってからも10年以上課税口座で運用してしまった…」
なんてことにもなりかねません。
どちらにせよ、税金がとられるのは課税口座→NISAに移すときの1回きりですし、課税口座でも損切(資産がマイナスの場合の売却)の場合は税金がかかりません。
18歳というタイムリミット時に、プラスかマイナスか。
特定口座からNISAへの引き継ぎがスムーズにできるかは世界の情勢次第としか言いようがないので、投資を始めるときには気にしないようにしましょう。
また、投資信託は15年以上持つとほとんどの人がプラスであるといわれています。
個別株と違い短期の値動きでの売買には向いていないということです。
ですから、NISAに限らず投資信託は、「今売りたい!」というタイミングでマイナスな場合もあると覚悟しておきましょう。
未成年のうちは個別株で市場に慣れて、18歳から貯金感覚でNISAで投資信託を買うのもひとつの手ですね。
数十年かけて長期的な資産形成をしたいなら、投資信託が一番おすすめです。
好きな企業の株で企業を応援
儲けるものという印象が強い株ですが、本来は「企業に資本金を提供すること」「会社の運営に携わること」が目的です。
100株持っている株主なら、何歳でも株主総会に出席する権利を得られますよ。
それと同時に、「企業を応援すること」もまた経済活動の一環なわけです。
ですから、好きな企業を好きな分買って、値動きを眺めるのもアリですね。
もちろん1株でもOK。
あとから買い増したいと思った場合も、買ったときより株価が上がっていれば平均取得単価が下がり、得します。
持ち株の値段は、買った値段の平均値になります。
例えば、
2/13にA社の株を1株135円で1単元(100株)買います。
2/14にA社の株を1株150円で1単元(100株)買います。
すると、平均取得単価は「135,000+150,000÷2=142,000」。
2/14日の市場価格150円に対し、持ち株の取得単価142円です。
差額が80なので、この値段で取引すると「150,000-142,000=8,000」
税引前、8,000円の利益となるのです。
1株から配当金を出している企業もあるので、その場合はありがたく受け取りましょう。
「今は」投資しないという選択肢
NTT株・好きな企業の株を「個別株」としてまとめるなら、今は投資しないという第三の選択肢があります。
現代日本では、インフレで円の価値は下がるばかりです。
ですから、文中に「今は」とつけている通り18歳になったらNISAなり何らかの投資を始めて欲しいのですが、どうしてそんなことを言うかというと…
小銭で後悔して欲しくないから。
3万円無駄遣いしたときは、大人でも激しい後悔に襲われます。
でも、300円出すだけでも楽しい思い出はできます。
例えば、友達と300円のアイスを一緒に買って、写真を撮って美味しく食べて、満足してるはずなのに
「この300円があればNTT株が買えた…」
なんて頭によぎってしまう。
今楽しんでいる経験や、これから思い出になるであろう経験の最中に、投資のせいで罪悪感が湧く。
これが非常にもったいないのです。
お小遣い全額使って遊べ、とは言いません。
年齢関係なく投資を始めることで浪費をセーブできるようになる人はたくさんいますから、「未成年にはまだ早い」と止める気は1%もありません。
でも、無駄遣いしないような節約になれば良いのですが、中には行き過ぎなくらい消費をストップさせてしまう人がいるのです。
アイスの例ではまだ遊んでいるから良いのですが、
「投資で早く資産を築きたいから誰とも遊ばない!」
なんてきょくたんなことをしては、あとから後悔しない人はほぼいないでしょう。
投資で損をするのはリスクとして理解できても、あなたの人生において、プライスレスな思い出がお金によごされてしまうことは防ぎたいはずです。
同級生の友達と放課後にお茶する。
制服で遊ぶ。
平日5日間顔を合わせる。
中学生・高校生は今しかない時間ということを、当事者のあなたは大人が考える以上に自覚があるはずです。
もしあなたが学校卒業後に働くなら、新卒1年目から給料の何割かを投資に回すと決めて、今は遊びまくっても良いかもしれません。
「早くから投資を始めるのが向いているかどうか…」
こればっかりは個々人の性格によりますので、「自分はケチッてあとから後悔するタイプかも」と思ったら、今は勉強に専念しましょう。
逆に、自分が「投資を始めれば無駄遣いを減らせるかも」と自然に思えるなら、1株でも買ってみて良いと思います。
投資、といっても、金融資産への投資だけではありません。
中学生でも副業や起業が可能ですし、高校生からはバイトもできるようになり、選択肢が広がりますよね。
お金を稼ぐ経験を自己投資として実践するのはむしろ良いことですよ。
記事のまとめと株以上におすすめの投資先
・NTT株
・投資信託
・好きな企業の株
今回ご紹介した、未成年におすすめの株はこちらでした。
これが18歳以上だと、わたしは株ではなくビットコインを推すんですね。
なぜなら、どの国にも依存してない→価値がなくなるリスクが限りなく低いから。
ビットコインとは、「仮想通貨」と呼ばれるデータ上のお金です。
国に依存していないとはどういうことかというと…。
さらに、実物がないデータなので、どの国でも支払いに使え、誰にでもすぐ送金できます。
銀行の振り込みと似ていますが、国境を超えて送れるのがビットコインの強みです。
残念ながら17歳以下は仮想通貨取引所を使えない…ということで、今回はなくなく株オンリーにしぼりましたが。
「国にとらわれない投資、してみたいな…」
「ちょっと知ってるけど、ビットコインって4年ごとに最高値更新してるんでしょ?じゃあ稼げるじゃん!」
こうしてビットコインに興味を持ったら、行動してみましょう。
10歳から完全無料でビットコインを貯められる未成年の救世主アプリ、「Bitwalk」をチェックしてみてください!
例え、あなたが「まだ株は早い」と結論づけても、Bitwalkさえスマホに入っていれば、毎日投資をして不労所得を得ているのと一緒ですよ。
ただし、行動するかしないか、どのタイミングで行動するのか、自分で考えましょう!!
それがこの記事で1番大事なことです。
あなたがどんな選択肢を選ぶにしろ、それだけは覚えておいてください。
楽しみにしてた遊びの機会だったのに最終的に
「これだったら投資に回した方が良かった…」
なんて思うことがもしかしたらあるかもしれませんが、それは苦い思い出ですね…。
(投資してるしてない関係なく、「これにお金出したくなかった」ってときはあるはずです)